株式会社dodaが実施した「転職理由ランキング」(20~59歳の男女978名に調査)によると、転職の理由は「給与が低い・昇給が見込めない」が5年連続で1位でした。
2位の「労働時間への不満」(26.3%)は、昨年から順位を上げ、個人のワーク・ライフ・バランスを重視する傾向が年々強まっていることを示唆しています。制度や環境を積極的に整備している企業と、そうではない企業の差が大きくなっていることで、後者に属する従業員の職場に対する不満が高まってきているのかもしれません。
3位の「個人の成果で評価されない」(22.8%)も、前年18位から大きく順位を上げました。物価高で給与への関心が全体的に高まるなか、「自身の仕事内容をしっかりと評価してほしい」「がんばっている人は相応の評価を得るべき」といった、パフォーマンスと評価の妥当性への意識が強まっていることが一因だと思われます。

画像引用元:株式会社duda【転職理由ランキング】2024年7月~2025年6月
◆ 5%の賃上げでも「転職活動を継続する」が9割、年収より成長できる環境を優先
一方、株式会社ワークポートが20代〜40代の転職検討者442名に実施した調査では、現職で5%以上の賃上げが提示されたとしても、91.4%の人が「転職活動を継続する」と回答しています。賃上げだけでは、離職を防ぐ決定打にはなりにくい実態が見えてきました。


画像引用元:株式会社ワークポート【「賃上げと転職意向」に関するアンケート調査】
同調査で「転職で年収アップより優先したい要素」を尋ねたところ、第1位は「スキルアップ・市場価値の向上(56.8%)」でした。次いで「社風や社員の雰囲気(44.6%)」「柔軟な働き方(37.3%)」「残業の少なさ・休みの取りやすさ(35.3%)」と続いています。転職検討者は、給与を一つの目安としつつも、「自分の能力が発揮でき、安心して長く働ける環境」をより重視して職場を選択しているといえます。
<ポイント>
採用競争力を高めるためには、賃金の改善と並行して、応募者が重視する「成長・評価・働きやすさ」を自社の実態に合わせて具体的に提示することが有効です。「成長できる環境」も、求職者にとっては立派な価値になります。「ここでなら成長できる」と求職者に感じてもらえれば、待遇面での競争力が高くない場合でも、選択肢に入れる可能性が高まります。社員ひとりひとりの成長ステップをともに考えていく姿勢が、採用力を支える大切な要素になります。
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